オーストラリア人男性と留学中に知り合って結婚した日本人女性が「誘拐犯」になるまでの記録。ブログ記事を書籍にしたもので気楽に読める。本屋で、菊間千乃の「私が弁護士になるまで」の隣に並んでおり、こっちのほうが面白そうだと思って、手に取ってみた。
国際結婚が破綻した場合、離婚法はその国によってさまざまであり、日本ではあたりまえのようにされている妻が子を連れて行方知らずになること自体を違法とするところも多い。離婚しても共同親権が原則で、夫に無断で国外=日本に子どもを連れ帰ったのが、オーストラリア法では「誘拐」として扱われているので、彼女がかの国に脚を踏み入れれば逮捕されてしまう。同様の例が、アメリカでもあり、こちらは実際に逮捕され、性犯罪の前科者と同様に脚にGPS位置情報の端末をつけられてしまったことがTVで報道されていた。
日本は、子どもの従前の居住地に戻させることを原則とするハーグ条約を今のところ批准していないので、海外で結婚生活をした後に子を連れて日本に戻ったとしても、国内に居る限りは大丈夫だ。
それにしても、この本の著者が支払った弁護士報酬はウン千万円!オーストラリアの弁護士報酬って、めちゃ高いんだナ。