地元の市営住宅に住む独居老人宅で詐欺的な窃盗事件が発生した。
一人暮らしのお年寄りが体調を崩したりしたとき手助けを求めるために、名古屋市では緊急通報装置の設置サービスをしている。玄関先にこの装置設置が表示してあり、万一のときに、通報がなされる仕組みである。
しかし、この表示は、独居老人であることを明らかにする意味もある。
二人組の男が、この老人宅を「緊急通報装置の点検に来た」と言って訪れ、台所とか風呂場を案内して見回った後帰ったが、その時、財布から数万円が抜き取られていたことが、後に発覚したという。
お年寄りの安全・安心を高める策としての緊急通報装置の表示が、かえって犯罪者のターゲットになってしまった。
一人暮らしのお年寄りの数は、今後ますます増えていく。振り込め詐欺の被害者も大半はお年寄りである。犯罪者にとっては、お年寄りをターゲットにすれば、犯罪が発覚しにくい、摘発を免れやすい。隣近所の人間関係の復活から防犯対策を講じる必要があるのだろう。