昔は無料相談というと、相談者のかかえている問題について、法律ではこうなっているとの概略を示し、解決するのにどういう手続があるのか、弁護士に依頼する必要があるのを教示するのが主眼で、「相談限り」「本人で話し合い」「弁護士に依頼」のふりわけをするところだった。
しかし、最近は無料相談の窓口が増え、自治体や法テラスのほか各法律事務所でも「無料相談」をうたっているところがある。そして、この無料法律相談ばかりを何度も利用する人たちがいる。
これらの人たちは、最初相談に乗った弁護士の回答に満足できず、セカンドオピニオン、サードオピニオンを求めて次々と弁護士めぐりをする。しかし、よほど特殊な相談でもない限り、弁護士の回答は似たようなものに終わる。
こういう人たちは、デパ地下で試食ばかりして決して購入しない人と同じで、弁護士からは嫌われるし、結局、弁護士をうまく利用できていないのだと思う。