ビルマ難民の救援活動をしていた女子大生が、大学院入学後、免疫不全疾患に罹患して、激痛と苦難の入院生活を送るエッセイというか、ドキュメントというか・・
20代半ばにして、治癒不能の難病に侵され、激痛と将来不安にうつ状態となり「死にたい」という思いもあるのだけれど、あくまでポジティブに、ユーモアを忘れずに生きている著者に励まされる。
原因不明の難病にかかったら、神頼みでもしたくなるところだが、彼女の文章の中には神は出てこず、退院にむけての生活設計について、精一杯の知恵と人脈を駆使して、前に踏み出そうとするところが素晴らしい。
著者は主治医グループに対して親子以上の信頼を寄せているが、それでも、医師が障害者の生活をワカッチャイナイことを指摘する視点も鋭い。