大阪の桜宮高校でバスケ部の顧問教師が体罰を繰り返し、主将だった高校生が自殺したという事件が大きく取り上げられている。
強豪と言われるスポーツの部活顧問の中には、ワンマンで体罰容認の教師も少なくない。自分自身が体罰の横行する環境で育ち、顧問としても体罰をふるって強豪に育て上げたという自信もあり、選手を育てるには体罰も必要だという信念すらあるのだろう。
体罰といえば、思い出すのは戸塚ヨットスクールの事件である。暴力を含む指導がある場面で成果を上げることがあったとしても、それになじまない生徒を見捨てるような結果を招来させるのであれば、何をか言わんやである。
今の社会全体が弱者切り捨ての方向の向かっていて、一部の成功者の「神話」にすがろうとしているきらいがある。勝てば官軍式の、結果がよければ、何をやってもよい指導者と言われる風潮はなくさないといけない。