地元の映画館「中川コロナ」で、今週1週間連日上映。
2000年制作、熊井啓監督の「日本の黒い夏 冤罪」。
松本サリン事件の冤罪被害者河野義行さんの報道被害を地元高校生放送部の取材という形で取り扱った映画である。
映画としては、失敗作というほかない。主人公を高校生(遠藤凪子)とするのはムリだし、TV局の制作部長(中井貴一)とするか、河野さん(寺尾聰・・映画では神保)にするか、焦点が定まっていないし、脚本もまとまりがない。それでも、犯罪報道と人権という観点で描いた映画は稀少であり、一見の価値はある。寺尾聰の演技も見応えがある。
夕刻の上映時間になっても、観客はボク以外には一人。上映が始まってから、あと一人来て観客は三人になったが、商業的には成り立たないだろう。