安倍首相が、明文改憲を目指していることは明らかだが、憲法96条から手を付けようとしたら、保守派の論客からも批判され、今のところ声を潜めている。
他方では麻生副総理が「ナチスの手口を見習ったらどうか」などとホンネを語って、世界中から非難されている。麻生の言いたいことは、憲法があっても、それを棚上げして、既成事実や立法等で憲法を壊したナチスに学べということではないか。
そして、実際、安倍のお友達を法制局長官に据えて、集団的自衛権の発動を可能にし、空母「いずも」を進水させて、自衛隊を攻撃型の「軍隊」に変貌させようとしている。専守防衛のタガが外され、アメリカ従属と中韓敵視を隠さない今のニッポンはホント危ない。
もともと警察予備隊から始まって、自衛隊という軍隊をもったときから、憲法9条は踏みつけにされてきた。
それでも、9条があったからこそ、日本の自衛隊は人を殺さずにすんだのだ。今、その最後の防波堤すらなくそうという企みが「集団的自衛権」の容認である。なし崩し壊憲を許さない世論をどうやって作っていくかが、護憲派の喫緊の課題である。