今日は、国際人権連盟(FIDH)という団体が、日本の死刑制度の調査に来て、名古屋拘置所に拘置されていて冤罪を訴えて続けている奥西勝さんの状況について、聞きたいということでM1・M2両弁護士とともにインタビューを受けました。今回の訪問者は、ベルギー人男性、フランス人女性、台湾人女性の3人で、英語の通訳人が付き添っていました。
一審無罪と7次再審請求での再審開始決定という二回の「無罪」判断と、唯一の物証とされる王冠鑑定の虚偽性が明らかになったことから、これで死刑を維持することの不正義・不合理や検察官の手持ち証拠開示がなされていなことの問題性を話しましたが、第7次で採り上げている毒物鑑定や自白偏重等には触れる時間がありませんでした。
途中、来年から始まる裁判員制度に話が脱線し、公判前整理の問題点や、裁判員に量刑まで決めさせることの危険性についても意見を交換しました。
最後に皆さんは死刑廃止に賛成ですかと突然、聞かれて、M1、M2両弁護士は異議なく賛成ということでしたが、私は、一般的な事件についての死刑回避は賛成だが、いかなる場合にも死刑廃止かどうかについては意見を留保するという、奥歯に物が挟まったような言い方しかできませんでした。