高畑アクセス法律事務所



カテゴリ:弁護士から( 24 )


馬で金儲けした奴ぁないよ

 大阪の会社員が、競馬で得た配当を脱税したということで、税務署から5億7000万円を支払えと言われ、訴訟で争っているという。
 この人、3年間で合計28億7000万円をつぎこみ、30億1000万円の配当を得ていた。このつぎ込んだお金をすべて必要経費として認めてくれるのであれば、所得は1億4000万円ということになるのだが、実務・通説では、はずれ馬券を経費とは認めないので、配当のほとんどを一時所得とみなされ課税処分をされたが、それを争っているとのこと。
 株式の場合は、あっちで得してこっちで損したという場合は、損益を通算して所得を計上するのだが、競馬などのギャンブルは、それを認めない。
 この人の場合、儲けを次々とつぎ込んだので、年収800万円の会社員なのに28億以上も賭け金を出せたのだ。そのうえ、5億7000万円も支払え、と言われても支払う能力もないというところだろう。
 昔、植木等の歌で「馬で金儲けした奴ぁないよ」というのがあったが、税金のことを考えたら、儲けられないものであることは確かなようだ。
 それにしても単純の収支では1億を超えるプラスになったこの人、競馬の予想屋になったら、いい線行くかも。
 
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by accesstakabata | 2012-11-30 15:41 | 弁護士から

出生前診断

 胎児に染色体異常がないかどうかを妊娠時に検査する方法としては、羊水検査が一般的だったが、高額である上、流産の危険もあるとされていた。これに対して新しく母体血検査が始まり、比較的簡単に高確率で異常の存否を診断できるとされている。
 婚姻年齢が高くなり、妊婦も高齢出産が増え、出生率が少なくなっている中で、産まれる子どもが健康であってほしいと願うのは、もっともなことであろう。出生前診断をして陽性になった場合、妊娠中絶を選択する率が9割に上るという調査結果があったそうだ。これに対しては、生命倫理との関係で問題だ、障害児差別につながるとの意見もある。
 確かに、健常児であれ障害児であれ、それぞれに生を受け、それぞれに個性を活かして幸福を追求するのが理想である。しかし、年間30万件にも及ぶとされる人口妊娠中絶の実態は、経済的問題が大部分を占めている。一方では、「妊活」という言葉が生まれるほど、不妊に悩み、妊娠するために苦しい治療を受けている人たちも多い。赤ちゃんが天からの授かり物という「自然」な状態で産まれてくるものばかりではないのが現実だ。
 障害の蓋然性をかかえている胎児を産みたくないという妊婦の気持ちも否定することはできないし、手軽に検査ができるのであれば、やってみようと言う気になるだろう。
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by accesstakabata | 2012-11-26 11:29 | 弁護士から

女盗賊プーラン

インドの下層カーストで生まれた女性が10歳で結婚させられ、虐待を受け、盗賊に誘拐され、自ら盗賊になって虐待した男たちに復讐するノンフィクション。
この本が単行本で出た頃、A弁護士が読んでいたとき、「文庫本にでもなったら読んでみるさ」と言ったことを覚えている。で、文庫になっていたので、読んでみた。
人は、いつの時代に、どこで、どういう性別で生まれるかを自ら選択することはできない。プーランは、現代のインドの片田舎、カースト制度の身分差別が頑迷に残っている地域で女性として生まれたが故に、悲惨な虐待に遭い、盗賊になって初めて、人間らしさに出会った。文字の読み書きも満足にできない彼女が、自分も人間だということを訴えるこの自伝は、話しの展開が早すぎて追いつけないが、一読の価値はある。
プーランは、後に国会議員になったが、暗殺されたという。
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by accesstakabata | 2012-11-25 09:24 | 弁護士から

法律相談の無料化

全国どこの弁護士会にも法律相談センターがあるが、弁護士急増期にある今、相談数が激減している。
愛知県弁護士会でも最盛期からみたら半減である。サラクレ相談がピーク時の4分の1以下に減ったこともあるが、いちばんの理由は、無料相談の機会が増えており、30分5250円という「価格」では、法テラスなどの無料相談にたち打ちできないことにある。
すでに、弁護士事務所によっては、法律相談の無料化を試みるところも出てきた。
愛知県でも年6回の無料相談日を設けているが、恒常的に無料化するとどうなるのか。
弁護士の相談に委託料を支払っている自治体は、財政が厳しい折、その削減に努めているが、そもそも法律相談は無料というのなら、税金が原資である委託料など支払うのは論外ということになるだろう。さらに、法テラスも担当弁護士に支払っている相談料など不要ということになるだろう。
弁護士にアクセスしやすくなるという点では、無料化も大いにけっこうなことではあるが、副作用も大きい。
今までは、自治体の無料相談は事件性のないものが多く、弁護士会の有料相談は受任機会の多いものという「棲み分け」があったが、その区別もなくなってしまうかも知れない。
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by accesstakabata | 2012-11-23 16:24 | 弁護士から

「私が誘拐犯になるまで」(山下美加・著)

 オーストラリア人男性と留学中に知り合って結婚した日本人女性が「誘拐犯」になるまでの記録。ブログ記事を書籍にしたもので気楽に読める。本屋で、菊間千乃の「私が弁護士になるまで」の隣に並んでおり、こっちのほうが面白そうだと思って、手に取ってみた。
 国際結婚が破綻した場合、離婚法はその国によってさまざまであり、日本ではあたりまえのようにされている妻が子を連れて行方知らずになること自体を違法とするところも多い。離婚しても共同親権が原則で、夫に無断で国外=日本に子どもを連れ帰ったのが、オーストラリア法では「誘拐」として扱われているので、彼女がかの国に脚を踏み入れれば逮捕されてしまう。同様の例が、アメリカでもあり、こちらは実際に逮捕され、性犯罪の前科者と同様に脚にGPS位置情報の端末をつけられてしまったことがTVで報道されていた。
 日本は、子どもの従前の居住地に戻させることを原則とするハーグ条約を今のところ批准していないので、海外で結婚生活をした後に子を連れて日本に戻ったとしても、国内に居る限りは大丈夫だ。
 それにしても、この本の著者が支払った弁護士報酬はウン千万円!オーストラリアの弁護士報酬って、めちゃ高いんだナ。
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by accesstakabata | 2012-11-22 08:38 | 弁護士から

高学歴ワーキングプア

 私が学生のころは、国立大学の学費は月額1000円だった。
 したがって、家庭教師や塾のアルバイトを2,3やれば、学費と教科書代に加えてサークル活動やゼミ旅行の費用も賄えた。
 就職の心配もあまりせず、1年はモラトリアムとしての留年をする学生も多かった。
 しかし、今や大学を出たからと言って、安定した職につくことは難しいし、卒業時には奨学金という名の借金を百万円単位でかかえてしまうことも珍しくない。下宿生や私立大学では、親の援助がないと通うのは難しいだろう。
 大学院へ行くのも、決してキャリアアップのためではなく、就職ができないとか、指導教授の甘言に釣られてということもあると聞くし、なにより、その後の人生にとってマイナスにしかならないことも多いそうだ。
 大学が増えすぎたという事情もあるし、不況が長期化して日本自体が体力を失っていることもあるかも知れない。
 しかし、真面目に勉強したもの、努力したものが大概は報われるという社会でなければ、社会の発展はあり得ない。いつクビになるかもわからない非正規の仕事しかないのが当たり前という現状を変えていかないと日本の将来は暗いだろう。
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by accesstakabata | 2012-11-21 16:34 | 弁護士から

一般刑法犯の再犯率上昇

犯罪白書によると、一般刑法犯の再犯率が過去最悪になったとのニュースに接した。
窃盗や覚せい剤など、もっともポピュラーな事件について、反復繰り返されるケースが多いのは、今に始まったことではないが、社会が余裕を失っているいまは、これらの刑余者を包み込む度量を失っているから、なおさら更生が難しいのだろう。刑務所の中では優等生でも、社会に出たとき何をするか、何ができるのか、援助のない人が多いのが実情だ。中年を過ぎて、刑務所とシャバの往復をしている人に、口で立ち直りを訴えても、それを実現する道筋を示すことは難しい。その結果が、孤独な高齢者であふれる刑務所ということになっている。
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by accesstakabata | 2012-11-20 08:44 | 弁護士から

「とりあえず俺と踊ろう」

おすすめブログその1「とりあえず俺と踊ろう」
経済学部を出ていったんは社会人になったがその後、医学部に入り直して精神科医になった医師のブログ。ほぼ、毎日更新されていて、とりわけ愛娘の写真がかわいくアップされていて癒される。
このブログを知ったきっかけは、てんかん患者の起こした交通事故についてのコメントが的を射ていたことからときどきチェックするようになったのだが、その他の精神疾患に関する記載も参考になる。
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by accesstakabata | 2012-11-19 08:44 | 弁護士から

責任能力

弁護士会で、刑事責任能力についての研修があり、精神科医の説明を聴いた。
山本譲司の「累犯障害者」でも記述されているが、刑務所の中には、精神障害や知的障害により犯罪を繰り返す人たちが多い。その人たちの刑事裁判において、きちんと責任能力が争われているかというと、殺人や放火という重大犯罪は別として、窃盗や薬物犯罪だと見過ごされてしまうことがほとんどと言っていいだろう。
統合失調症という病名がつけば責任能力なしの可能性があるが、妄想性障害のレベルだと責任能力についてはほとんど問題にならないだろう。
恒常的な重い精神病であれば、責任能力なしということでやむを得ないだろうが、一過性の心神喪失状態で、しかも、それが自招行為だった場合はどうだろうか。
昨夜のニュースでNHKの森本アナウンサーが酔っぱらって痴漢行為をしたとして逮捕されたことの報道があった。これが病的酩酊として責任を問われないという結論になったら、世間は納得するだろうか。講学上の「原因において自由な行為」として有責にもならないだろうし。
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by accesstakabata | 2012-11-16 08:46 | 弁護士から

年内総選挙

野田首相が、昨日の安倍自民党総裁との党首討論の中で、突然16日衆議院解散、年内総選挙を打ち出した。これで、民主党政権は終わりになるだろうが、その後、どうなるのか。右傾化した自民党中心の連立政権になる可能性がいちばん高いだろうけど、それ以上に反動右翼の維新の会、石原新党がイニシアチブを握ることだって考えられなくはない。憲法的価値を大切にする政党、政治家に伸びてほしいのだけれど、今の政治情勢では期待薄だ。
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by accesstakabata | 2012-11-15 08:39 | 弁護士から


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