高畑アクセス法律事務所



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映画「キューポラのある町」

今池の名画座「キノシタホール」で、吉永小百合の出世作「キューポラのある町」を見てきた。
今村昌平と浦山桐郎の共同脚本、浦山の初監督作品だそうだ。
50年以上前のモノクロ映画で、鋳物工場のひしめく埼玉県川口市を舞台にして、
貧しいながらも懸命に生きようとする少女ジュンと弟タカユキの物語である。
吉永小百合はあまりに天使のようで、場違いな配役という気がする。
父親が東野英治郎でいかにも昔気質のわからずやの職人というはまり役、
組合活動をする若者が浜田光夫だが、不似合である。
脚本は60年代初頭の貧しさとそれでも明日に希望があるという時代をうまく表現している。
その頃始まった在日朝鮮人の北朝鮮帰還運動を肯定的に描いている点は、今からみればハズレだっただろう。
成績がよくて、本当は進学校に進みたいジュンが、家庭の事情で就職し(日立武蔵工場)、定時制高校へ進学するというストーリーだ。
原作は早船ちよ。中学か高校の時に原作を読んだ記憶がある。
私の世代よりは6~7年前の話だが、私と同時代でも経済的事情で定時制高校に進む子はいた。
私の母校である明和高校にも定時制があり、私は図書部で、図書館の主のような顔をして朝から晩まで授業以外は図書館にいた。
いつも、定時制の生徒が来るまで部室にいて、図書室のカギを定時制の子に渡してから帰宅することを続けていた
ホントに真面目で明日を見つめていた定時制の生徒の皆さん、
その後、お会いしたことはないが、どういう人生を送られたのだろうか。


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by accesstakabata | 2014-03-16 17:51

映画「それでも夜は明ける」

スティーヴ・マックイーン監督の「それでも夜は明ける」。
19世紀のアメリカで、「自由黒人」の身分でバイオリニストとして活躍していたソロモンが拉致され、南部の農園に奴隷として売り飛ばされ、白人に「家畜」以下に虐待を受け、辛うじて12年後に北部に生還できたという、ノンフィクションを基にした映画である。
わずか150年ほど前のアメリカにおける白人の犯罪的搾取を見事に描いている。
私がいちばん衝撃を受けたのは、ソロモン(奴隷名プラット)が白人の逆恨みを受け、絞首されそうになっているときに、奴隷黒人も含めて、誰もそれに気づこうとしないで、それぞれの仕事・役割を続けているシーンである。
考えてみれば、現代社会も搾取・収奪されている人たちを見て見ぬふりして、自分の小市民的生活に安住しようとしている傾向は強まっているのではないか。この映画の主人公さえ、北部にいる従前の主人である白人に連絡を取り、自分だけが助かったというのであり、性的収奪を受けている女性奴隷パッツィーは助けられなかったのである。
スティーブ・マックイーンといえば、私の世代では、同姓同名の白人活劇俳優を思い起こすが、この映画の監督は黒人である。
暗く重い映画ではあるが、このような映画がアカデミー賞を取ったということに拍手をしたい。

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by accesstakabata | 2014-03-08 10:27

映画「東京難民」

現代のいったん落ちると這い上がれない「滑り台社会」を描いた映画。
東京の私大に通う学生が、親が失踪し、学費滞納で大学除籍。下宿は家賃滞納で、即追い出され、ネカフェ難民に。即日払いのバイト、新薬治験のバイトを経て、ホストに。主人公修は「善意」の人なので、ホスト仲間を見捨てておけず、また、クラブに来た客の看護師がソープ嬢に転落したことに自責の念を持つ。ホストクラブの支配人にヤキを入れられた修はホームレスに救われる、というような展開。
確かに、親からカネが送られなくなった地方出身の学生はヤバいのだろうけど、ホスト映画になってしまってる点は大減点。
修を演じた中村蒼、茜役の大塚千弘は知らない俳優だったが、好演。ホームレス役に井上順がいい味を出している。


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by accesstakabata | 2014-03-01 08:15


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