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高畑アクセス法律事務所



石破幹事長のデモ敵視発言

 特定秘密保護法案に反対の声が国会の周囲を取り巻いていることに関して、自民党の石破茂幹事長がデモでのシュプレヒコールをテロ行為と同視する発言をしたことに批判が集中している。
 今夏には、麻生太郎副総理が、国民の知らないうちに改憲ができないものか、ナチスを見習えとの趣旨の発言をしたこともある。
 政府・自民党の考える「自由」とか「民主主義」はその程度のものであることをはしなくも吐露した発言である。その自民党が、国民世論の反対・慎重意見を無視して12月6日の国会会期切れ前に、この法案を成立させようというのである。戦前・戦中の情報統制や大本営発表が国家・国民の判断を狂わせたことの反省はそこにはない。「特定秘密」というが、何が秘密かは国民もマスコミもわからない。「不特定」な秘密をいつまでも権力者の恣意によって隠蔽できるというのがこの法案の本質である。
 一流のホテルや料亭で、並べられる「お品書き」の虚偽表示が話題になっているが、この「特定秘密保護法」も偽装を重ねたトンデモ法案である。
 デモで大声を張り上げることすら規制される社会って、まるで中国や北朝鮮に追随しているかのようであり、怖い、怖い。
# by accesstakabata | 2013-12-02 08:41

赤ちゃんの取り違え

60年前の産院で赤ちゃんの取り違えが起こった。
本来ならば、裕福な家庭の長男として生まれ育つはずだったその人は、
母子家庭の生活保護を受ける家庭の末子として育てられた。
それが還暦と言われる年になって、DNA鑑定の結果、生物学的な父母を知り、
その時には父母はすでに亡くなっていた。
私と同年代の人である。
そもそもDNA鑑定がこれだけ発達しなければ、実の父母にはたどりつけなかっただろう。
また、この人の場合、実母が、長男と他の兄弟があまりに似ていないので疑念を持ち、
兄弟たちが、母の死後、DNA鑑定を試みて取り違えを発見し、
さらに、調査会社に依頼をして、実の兄を探しだしたのだという。
実の兄弟はすべて私立大学を卒業。間違えられた家庭の子はすべて中卒。
学歴だけが、お金だけがすべてではないというものの、この格差は歴然としている。
60年前というと、産婆さんの介助による自宅出産から産院での出産に切り替わるころだし、
団塊の世代は過ぎたものの、出産件数も多かった時代だ。
産院もてんやわんやの忙しさだったのだろう。
それにしても60歳である。人生のやり直しは利かない。
取り返しがつかないミスである。
父母はすでに亡くなっているので、遺産分割も終わっているのだろうか。相続回復請求はできるのだろうか。
逆に、裕福な家に間違われて育った男性は、いまどんな思いでいるのだろうか。
# by accesstakabata | 2013-11-28 08:55

チェーンスモーカー

東京出張の帰り、新幹線の中で。
私は喫煙者なので、新幹線も喫煙車に乗車することが多い。
始発の東京では隣席はカラ。でも新横浜からアラサーの女性が乗り込んできた。
この女性、名古屋までの1時間余りの間、車内販売でウィスキーのミニボトルを注文して、これを
持ち込んだドリンクで割って、チビリチビリ。そしてマンガ雑誌を見ながら、片時もタバコを離さず、1時間余りで名古屋に着くまでに10本ほども吸いっぱなし。挙句に、持ち込んだドリンク?をこぼして床がビショビショ
・・・・・・
日曜夜の新幹線は、ほぼ満席で、この中で喫煙者がぷかぷかやってたら、ホント空気は汚れるよな。
喫煙者の私でも、チェーンスモーカーが隣に座ったらトホホと思うし、子どもや妊婦さんにとっては「地獄」だろう。
いまから40年も前の私の学生時代は、電車の中でタバコを吸うのはあたりまえのことで、それを「臭い」「いやだ」と思うこともなかったのだけど、喫煙者でも隣の副流煙は嫌悪する時代になったんだよな。
# by accesstakabata | 2013-10-28 08:47

名張事件第7次再審 抗告棄却で終了

名張事件第7次再審で、2度目の最高裁特別抗告審の決定が、唐突に出た。
6月に出た検察官の主張や資料に対して、弁護団が9月末には反論及び鑑定書を提出する旨予告し、実際、9月末に提出したばかりなので、弁護団としては最高裁がこれらの書類を検討して決定を出すのは早くても年末だろうと予想していた。弁護団の中には、奥西氏の病状が深刻であり、その死亡により係属中の再審は終了するので、最高裁はそれを待っているのではないかと考える者もいた。
しかし、最高裁は弁護団の予想を超えて、弁護団が直近い出した書類を検討した形跡もなく、再審棄却の決定をした。名古屋高裁の異議審決定と検察官主張に寄りかかった判断であった。
第7次再審で、一度は再審開始決定が出たものの、その後は、一般にはなじみのない毒物鑑定に争点が絞られていた。事件で使われた農薬が、奥西勝氏の所持していたニッカリンTか、それとは別のテップ剤か。事件当時の鑑定結果は、対照検体であるニッカリンTからは出ていた副生成物が検出されなかった。検察官は、ニッカリンTであっても、副生成物が検出されない理由をその場その場で、いろいろと主張してきた。今となっては、これらの主張が根拠のないものであることは明白になった。
しかし、差戻異議審では、エーテル抽出という操作をするとこの副生成物は検出されないという鑑定結果が出され、これに対して弁護団は「塩析」をすれば、エーテル抽出のうえ検出ができるという鑑定を出して対抗したが、最高裁は、塩析をしたという証拠はないとして斥けた。
第5次再審では、奥西氏が歯でかんで開けたと鑑定で断定された王冠について、鑑定の誤りが暴露されたが、それでも「奥西氏が開けたとしても矛盾はない」とされ、今回も毒物が「ニッカリンTである」とされていたのが、「ニッカリンTの可能性はある」として確定死刑判決を擁護したのである。
奥西氏は1年数か月前に八王子医療刑務所に移送され、寝たきり状態となり、人工呼吸器を装着され、食べることもできず、声を発することもできない。命のともしびを燃やし続けているのは、「自分は無実だ。冤罪を晴らしたい」という一念である。
奥西氏の希望にこたえられなかった弁護人が奥西氏に「ごめんなさい」と伝えたというが、その思いは裁判所に伝わらなかった。歯型鑑定にせよ、毒物鑑定にせよ、これが通常審で提出されていたら、死刑判決は維持されていただろうか。「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則よりも「確定判決の維持」に重きを置いた決定というべきだろう。
# by accesstakabata | 2013-10-18 13:45

映画「そして父になる」

カンヌ映画祭で賞をとったとかいう是枝裕和監督の作品。
伏見ミリオン座の先行ロードショーで鑑賞。
エリートサラリーマン夫婦とフツーの庶民(電器屋)夫婦の間で、出産時に子どもの取り違えが起き、それが小学校入学前に判明したとき、仕事に専念していたパパはどういう行動に出るのか。
取り違えの原因が、病院の過失ではなく、看護師の嫉妬からでた故意犯という設定がちょっと???。
福山雅治が主役だけれど、イマイチ。リリーフランキー・真木よう子の夫妻役はGOOD!
家族とは何か。血のつながりか。日常のふれあいか。
前例では、100%血のつながりを求めて、取り違えがわかった時には子どもを交換するという。
いつ、取り違えがわかったかによって、答えは違ってくるんじゃないか。学齢期前なら交換するだろうけど、小学校なら、高学年なら、まして中学校なら・・・。交換は難しくなってくるんだろうな・・
見て損はない映画だとは思う。
# by accesstakabata | 2013-09-28 15:28


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