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高畑アクセス法律事務所



カーナビによる悲劇

先日の台風18号の際、名古屋から大阪に向かっていた母娘が行方不明になっていたが、ダム湖で遺体で発見されたとのニュースがあった。
 母娘は、連休を利用して大阪のUSJに遊びに行くため、名阪国道を走っていたが、国道が大雨のため通行止めとなり、カーナビで迂回路を探して、遭難現場の県道にたどりついたようだ。国道が通行止めになるほどの大雨の際、近くの県道は通行止めの規制に手が回らないだけで、山道の場合、大雨、洪水の危険はいっそう大きいこともあるが、カーナビはそこまでの配慮はせず、迂回路として示すだけである。その結果、地元の道を知るひとなら選択しない経路に踏み入り、通行不能の事態で車外に出て、溢れる水に流されたと想像される。カーナビがない時代なら、国道が通行止めで大阪行きをあきらめたであろうに、別の選択肢を示されたがゆえの悲劇といえるだろう。
 カーナビは便利なものであるが、盲信してはいけない。私もカーナビを頼って、山奥の温泉を目指したとき、どんどん山に分け入って温泉は近くなるけれど、ついに行き止まりとなったことがある。温泉は山を越えたその向こうにあったのだ。行き止まりの場所から登山して温泉にいくわけにもいかず、麓まで下りて、大回りの上、ようやくたどり着けたことがあった。
# by accesstakabata | 2013-09-21 08:59

映画「にあんちゃん」

「Gyao」のサイトで現在無料放映中の今村昌平監督「にあんちゃん」。
日本の炭鉱が斜陽化していく頃の、九州の炭住で生活している在日朝鮮人の貧困とそれに負けない子どもたちの生き様を描いている。
私が子どものころにも、九州の炭鉱で働いていた人が閉山により当地に移住し、子どもが転校してきた例があった。その子の苗字が2回も変わったこともうっすらと覚えている。
社会構造の変化に取り残されて、弱い者が、さらに追い詰められてゆくことが描き出されている。
長門裕之や松尾嘉代、吉行和子がめっちゃ若い姿で出演しているが、この映画では何と言っても、業突く張りの朝鮮人老婦を演じた北林谷栄が秀逸である。
 もっとも主役は、「にあんちゃん」とその妹の兄妹であり、昭和30年ころの貧しさとそれに負けない強さが印象的である。
 「Gyao」もたまにはいい映画をアップするので見逃せない。
# by accesstakabata | 2013-09-17 11:42

映画「砂の器」

 東京に行ったついでに、東京芸術センターのブルースタジオで「砂の器」を上映していることを知って、観てきた。
 東京芸術センターのある北千住は、司法修習生のころ千代田線で毎日通ったところだが、下町の雰囲気を残しており、なつかしい感じがする。
 さて、東京芸術センターであるが、建物は立派で、その2階に「映画館」がある。しかし、館内には座って待つ場所や自販機もなく、全く商売っ気がない。4時からの上映で私が最初の入場者。その後ぽつりぽつりと2~3人が来たけれど、ほとんどひとりでスクリーンを独占している雰囲気。
 映画は前にTVで観たことはあるけれど、さすがに名画を大画面でみる迫力はある。この映画は、なんといっても「宿命」という交響曲を背景に、ハンセン病を患う老人(加藤嘉)と子役が流浪する場面が、素晴らしい。
加藤剛は好きな俳優の一人だがピアノ演奏シーンは今イチで、この役に似つかわしいとも思えない。丹波哲郎や森田健作は、あんまりスキじゃないけど、この映画では頑張っている。緒形拳は、悪役もスゴイが、この映画のように善人役もはまっている。そして、今じゃとんでもオバさんになってしまった、島田陽子が純情可憐で美しい。山口果林はこのころ安部公房と親密な関係があったのかなどと思いつつ・・
 で、ここにあったチラシの中に9月中旬から、渋谷のシネマヴェーラで「真昼の暗黒」(八海事件)、「証人の椅子」(徳島ラジオ商事件)、「首」(正木ひろしの首なし事件)という映画を上映するという案内があった。機会があれば観てみたいと思う映画ばかりだけれど・・・。
# by accesstakabata | 2013-09-10 09:29

樹木希林さん

9月7日に、日弁連で名張事件の映画とパネルディスカッションがありました。
日弁連の講堂は満席でも500名程度の収容能力しかないのですが、集客能力に劣る日弁連のシンポなどで、満席になることは滅多にありません。
それが、この日は席が足りなくて、あわてて椅子を増設する騒ぎとなりました。
映画「約束」が無料上映されるということもありましたが、パネリストとして樹木希林さんをお呼びしたことが大成功でした。
樹木希林?あのフジカラーのCM?内田裕也との長期別居?もっくんの姑?冤罪事件とはあんまり縁もゆかりもないヒトですよ。ま、映画で奥西勝さんの母タツノさんの役を演じていますけどね。
それが、パネルでは、この人に登壇していただいてよかった、と心から思いました。
なにしろ、弁護団長や映画を監督した斉藤さん、司会の江川紹子さん。みな真面目な人ばかりで面白みがない。それが、希林さんがしゃべると会場に笑いの渦が巻き起こる。
それと、希林さんて、TVでは不美人の代表のようにあつかわれているけれど、やはり女優さんで、とても70過ぎの老女にはみえません。身のこなしなどをみていると、きれいな可愛らしい人という感じです。
弁護団一同、奥西さんの生還に、いま一度気合いを入れ直す、いい機会となりました。
# by accesstakabata | 2013-09-09 08:21

新文芸坐の反戦・社会派映画特集

夏休みを利用して、池袋の名画座「新文芸坐」に行ってきました。
目当ては熊井啓監督の「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」と「帝銀事件 死刑囚」の二本。
文芸坐は、映画ファンの中では有名な名画座で、一度閉館して、同じ場所で、パチンコ屋のマルハンの経営で再開されたという。池袋東口のいかがわしい路地の中にありました。
15日朝1番でいったつもりが、すでに長蛇の列。なんとか確保した席は一番前でクビを上げたままの映画鑑賞。二本立てを観た後はクビがいたくなっちゃった・・。旧い映画にこれだけの観客が来るとは東京はすごいと思うが、反面、観客の95%はシニア。若い人はほとんどいない。

「日本の熱い日々 謀殺下山事件」。
朝日新聞の記者で下山事件を追い続けた矢田喜美雄記者の著作をベースに、記者役を仲代達矢が演じている。
この映画は1981年の封切りだからカラーかと思ったら、モノクロである。1950年代を描くにはモノクロがふさわしいということだろう。
下山事件は自殺説と他殺説があり、自殺説は、解剖では慶応大学、マスコミでは毎日新聞、警察では警視庁第1課、他殺説は、解剖では東京大学、マスコミでは朝日新聞、警察では警視庁第二課と、見事に分かれ、最近になるまで諸説紛々の戦後最大のミステリである。
映画は、GHQの陰謀による他殺説を基軸に、実写や社会背景も織り交ぜながら、観客を引っ張ってゆく。
仲代達矢、山本圭がいい。あれ?浅茅陽子なんかが出ている。事実に基づいた映画だから、フィクションのように疑惑を解明できたというカタルシスは得られないが、占領期のニッポンを考えるために、観ておいて損はない映画である。

16日は「帝銀事件 死刑囚」。これは冤罪の疑いが強い平沢貞通の映画である。犯行の特殊性から七三一部隊など旧日本軍の防疫部隊の関与が疑われるのに、占領軍が七三一部隊の成果を独り占めするため、七三一部隊への追及を遮断したと言われる。新聞記者と被害者証人とのロマンスなど作り話だろうけど、これは映画としてもよくできていると思う。
# by accesstakabata | 2013-08-17 08:55


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